ただの日記

映画と本の感想と仕事の愚痴

青年のための読書クラブ(桜庭一樹)

新刊が出たと思って買ったら新装版だった。

 

だいぶ昔に読んだけど、いい機会だから久しぶりに読んでみようと思って読んでみた。

桜庭一樹といえば砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けないが一番好きで

伏なんかはあんまり好きじゃない。けっこう作品によって好き嫌いがわかれるけど

これはとても好きな部類。

タカハシマコさんのかいた漫画版もずいぶん昔に買った覚えがあるが

家の積み上げられた本の山にあるのか、売ってしまったのはわからない。

ここ最近見た覚えがないから売ったんだろう。

 

桜庭一樹の好きな作品は小女の夢と現実で生きている中で

特定の個人をピックアップしてその少女たちの葛藤なりをえがいているところだ。

少女、残酷、サムワン、男性や大人への嫌悪感、またそれに対しての憧れ。

このあたりがキーワードになるのかな。

この嫌悪感というところがまた、自分たちを穢れていないものと盲信する

ここが土台になって話がすすんでいくから面白い。

癖になる。

同じ気持ちになるのが古谷兎丸のライチ光クラブだったりする。

 

もうひとつ。

少女たちは大人になる、

少女時代の終わりがあることが読んでいて

胸がきゅっとなる、時につらいというかずっとつらいし読後も

しんどいけどこれもまた癖になる。

このすぐに終わってしまう、ただし少女たちが永遠に終わらないと

感じてしまう少女時代に触れたくて読むことをやめられない。

それは私がもうなくしてしまった、少女のときが懐かしいからだろうか。

 

ちなみに短編集だが、私は一番最初にある烏丸紅子と妹尾アザミの話が

一番印象的だった。

妹尾アザミがこの作品の中で一番私が好きだからだと思う。

少女たちに一時の夢を見させ、王子を作り、本人はというと

いろいろと思いながらも紅子が去ったあと、何も言わずに自分の道を

すすんでいくことが本当に惹かれる。

あこがれでもかっこいいとも思わないけど、ただ単に惹かれる。

アザミの自分がけして手に入れることができないものを、目の前にしたときの

感情はあまり描かれていないけど、少ないからこそ心にひびく。

私も蕾と同じく知性に対して圧倒的崇拝があるからだろうな。

 

今度休みの日に

最後に出てくる、中野ブロードウェイを久しぶりにぶらつきながら

少女ではなくなった女性たちのことを考えて帰りはラーメンでも食べに行きたい。

 

 

青年のための読書クラブ (新潮文庫nex)

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青年のための読書クラブ 1 (Flex Comix)

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ライチ☆光クラブ (f×COMICS)

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